エンペルトとたゆたうレートの波間

ポケモンのことを適当に

【単体考察】襷身代わりフェローチェの可能性




皆さんこんにちは、ごぶりんです。

初めましての方、この記事に目を通してくれてありがとうございます。

いつも読んでくれている人もありがとう、変わらぬ感謝を。



【はじめに】

帰ってきたダイマありの竜王戦ルールのシーズンは如何でしたか?

自分はダイマックスという仕様が死ぬほど苦手なので、成績は奮わなかったです。

ザマゼンタ入りで最終3桁目指してましたが、負けまくって心が折れました。

自分が4桁中後半でウロウロしていた時、100位台にザマゼンタを使ってる方がいるというツイートを見かけたので、その人の構築はとても気になっています。構築記事書いてくれませんかね。


【採用経緯】

さて、本題ですが。

自分がシーズン終盤に思いついて使い始めたフェローチェについてです。

ザマゼンタ、ラプラスエアームドバンギラスシャンデラ、レジエレキという並びのS振りラプラスの代わりに投入しました。


ラプラスを解雇しようと思った理由としては2つ。

ランドロスがSに振っているだけで上から殴られる。ザシアンの受け出しを簡単に許してしまう。


レジエレキを採用することで地面タイプを誘い、ラプラスフリーズドライで倒す作戦だったのですが、鈍足フリドラ4倍弱点からは逃げられるしランドロスは珠ASだらけだしでボコボコにされていました。

正直そうなるかなという気はしていたものの、ハマれば受けルを一方的に破壊できるフリドラ龍舞ラプラスということ、オーガに対する択形成にはなることに加え、新たに枠考察をするのが面倒臭すぎてダラダラとラプラスを使っていました。


しかしエレキに受け出して悠々と剣舞を積むランドロスにイライラが限界を迎え、代わりの枠を探し始めました。

必須条件は、ランドロスを上から氷技でシバき倒せることと氷タイプではないこと。

氷タイプではないことというのは、ラグラージカバルドンと同居しやすいザシアンへの打点を得るためです。あの犬っころ、弱点ですら生半可な火力なら耐えてきますからね。一致等倍高打点は必須だと考えたためです。

追加要項として、技を撃ち分けできる状況でザシアンの上を取れること。

これらの条件を満たすのは、フェローチェ以外に思いつきませんでした。

採用を決めつつ、型を考え始めます。


【型紹介】

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フェローチェ@気合いの襷

性格:控えめ

特性:ビーストブースト

実数値(努力値):146-×-57-207(252)-58(4)-203(252)

技構成:気合い玉、吹雪、身代わり、蝶の舞


技がちょっと変わってるだけのテンプレ特殊フェローチェです。

襷と身代わりはもちろんアンチシナジーですが、襷を使いたい状況と身代わりを使いたい状況が重なることがほとんどないのであまり気になりませんでした。


襷とアンチシナジーな型といえば、ダイマなしルールの時に襷腹太鼓Gヒヒダルマで結果を残された方がいましたね。

それと方向性は似てると思います。対面的に動かしたい時と、積みで崩したい場面が異なるわけです。


自分が使っていたptの話になりますが、基本選出はこのフェローチェ、フルアタ珠レジエレキ、くだよろゴツメエアームドでした。

この選出で戦える場合、エアームドは相手のサンダーに止められる、レジエレキは相手の地面タイプに止められるという場合がほとんどでした。

逆に言えば、どちらかを崩してしまえば1体で相手の2体を破壊できる並びなわけです。その崩しの役割をフェローチェが担ってくれていました。


【具体的な立ち回り】

・初手パッと見有利対面パターン

このフェローチェが最も輝くのは、フェローチェが初手でトリプルアクセル以外の物理技を撃ちそうで、相手の裏にサンダーやランドロスがいる、という状況です。フェローチェバンギラス対面などで実現したことが何度かありました。

サンダーやランドロスを受け出された場面を想定します。こちらは初手蝶舞。

自分が受け出ししたサンダーやランドロス蝶舞を積んだ無傷のフェローチェが対面したら、皆さんはどう思いますか?

多くの人は、ダイマで押し切られるのを恐れると思います。ダイマの最も有効な使い方は、火力あるポケモンダイマを切って相手を全て倒すことですからね。

相手は初手対面が不利だと考えたから引いているわけで、フェローチェが一貫している場合が多いです。1舞したフェローチェは多くの伝説にも有利を取れます。両バドレックス、カイオーガが少し辛い程度です。

そのため相手は、特にサンダーを投げている場合、ほぼ確実にダイマを切ってきます。相手のダイマを切り返すダイマですね。自分は受け出しサンダーに100%でダイマされました。こちらの打点はダイアイス、耐えてダイジェットで襷まで削れば霰で倒せるという判断でしょう。


この場面で強力に働くのが身代わりです。

ダイマしてきた場合、ほぼダイジェットです。身代わりが受けます。


ここで相手の持ち物が珠ならダイアイスで殴りに行く方が強いです。冷凍ビームではなく吹雪を採用している意味がここで出ます。

C207フェローチェ→H165D111サンダーへのダメージ

140ダイアイス:294〜348

130ダイアイス:272〜322

珠ダメ1回込みの状態から落とせる乱数は、140ダイアイスが10/16なのに対し130ダイアイスは3/16です。

この展開になっているならフェローチェがぶっ刺さっていること火の如しなので、落としながらBB発動させられればイージーウィンが見えてきます。

最悪耐えられて相打ちになったとしても、裏に「サンダーはキツイけど他にはかなり通りがいいポケモン」を用意しておくと勝ちやすいので、そう悪い展開ではないです。


ダイジェットを身代わりが受けた時に珠が発動しなかったら、もう1度身代わりを張ります。

フェローチェに受け出して珠が発動しないなら、かなりの確率でゴツメやらなんかの木の実持ちの耐久特化です。

S無振りサンダーの実数値は120。+2状態で240。これは、+1準速フェローチェよりも遅いです。というか、+2準速サンダーがギリギリ+1準速フェローチェと同速なんですけどね。

2回のダイジェットを身代わりで受けて、ダイウォールで3回目のダイジェットを防ぎます。

その後はダイアイスで攻勢に転じればほぼ確実に相手をボロボロにできます。高めの確率で3タテも実現可能でしょう。

珠ダメが確認できない持ち物で、最速サンダーが持っていても全くおかしくないアイテムに鋭いクチバシがあります。が、そんなのは知りません。クチバシサンダーガチアンチ勢です。

真面目な話、その場合に2回身代わりを張るのはほぼ負けですね。


というわけで、初手有利対面パターンでした。ホントにイージーウィンになりやすいです。

不利対面で裏に引けそうなポケモンがいるのに不利ポケモンで突っ張るヤクザプレイには対応しておりません。


・初手サンダーやらランドロスやらのパターン

初手蝶舞します。ダイロックは1度も撃たれませんでした。ダイマしてきた場合は全てダイジェット、スカーフランドロスがとんぼ返りで逃げていったことと耐久振りっぽいサンダーがボルチェンで逃げていったことがあったくらいでほぼダイマされます。

ここでもさっき述べたような選出ができていれば、ダイアイスでサンダーを倒して裏のポケモンを通すとか、ランドロスを倒してレジエレキを通すことが可能になります。

ランドロスには素で吹雪を当てるのが最も強い(引かれても霰降らせて自殺という展開は避けられる)んですが、サンダー、特に初手からダイマしてくるような珠サンダーにはダイアイスで迎え撃たないとそのまま負けるパターンが多かったです。襷で耐えてダイマしてるので霰で倒れる運命だとしても、サンダーを野放しにするよりはマシです。

なお、こちらのptにはエースバーンが激烈に刺さっており、よく初手で出てきました。フェローチェと対面したらダイジェットを撃ってくるので、これも初手蝶舞でケアができます。

H155D96珠ダイマエースバーンはC207フェローチェの+1冷凍ビームで弱点を突けば確定で倒せます。ここだけ意識するなら吹雪である必要はないです。

ダイジェットを撃ってくれている想定ですが、レジエレキまでチラつかせられてダイジェット以外を選ぶのは相当勇気がいると思います。


・初手起点作成のステロ要員パターン

元々、身代わりはこのパターン意識で採用した技でした。受け出しサンダーの型をある程度判別しながらいなせると気づいたのは副次的なものです。

環境で最も多いステロ撒きといえば、カバルドンラグラージランドロスが挙げられると思います。ランドロスはさっき述べたように初手は蝶舞一択です。スカーフ岩雪崩で怯まされるパターンとダイロックで破壊されるパターン以外次に繋がる行動になります。


ラグラージカバルドンですが、微妙に立ち回りが異なります。

ラグラージ対面は蝶舞する方がいいと感じました。毎回、初手はステロを撒かれました。恐らく、襷フェローチェがとんぼ返りで逃げる+何かでラグラージが倒されて襷をケアできないことを嫌っての行動だと思われます。

蝶舞タイミングでステロを撒かれた後は、必ず欠伸を入れようとしてくるので身代わりで躱して、気合い玉の試行回数を稼いでいました。

C207フェローチェの+1気合い玉がH167D136ザシアンに対して154〜183ダメージと9/16の中乱数1発なので、スムーズな3タテは難しかったです。

しかし、ここでのメインはラグラージを大きく削ることです。ラグラージを削ってしまえば裏のレジエレキで暴れるだけで勝てる、みたいな状況もありました。

自分の並びにおいては、ラグラージを大きく削るためにこういった立ち回りをしていました。


試行回数的には初手ステロ読み気合い玉→欠伸読み身代わり→クイックターン読み気合い玉と撃つべきなんでしょうが、蝶舞をしておくと3タテの可能性が生まれるのでそちらを選択していました。このフェローチェが蝶舞せずに抜けるザシアンは十中八九耐久振りで、素の気合い玉急所でも飛ばせないからです。


問題はカバルドンです。初手は欠伸:ステロ=7:3くらいで自分の行動を安定させられませんでした。

レジエレキ入りを使っていた身としては、カバルドンが非常に邪魔で、カバルドンさえ削るか倒すかすればレジエレキで勝てるパターンが多いんです。

C207フェローチェの吹雪はH215D93カバルドンに対してですら1/16の乱数1発と、オボン持ちやHDベースまで考えるとレジエレキのダイアタック圏外になってしまいます。

そのため、1撃でカバルドンを破壊するために初手蝶舞をよく積んでいましたが、欠伸されたら何もせずに逃げ帰るか居座ってくれる願望で吹雪で突貫するというどちらも選びたくない択を選ばされることになっていました。

欠伸後はカバルドンに逃げられることの方が若干多かった印象ですが、そこも人によるのでよくわかりませんでした。


結論としては、カバルドン対面は初手身代わりが正解だったと思います。そして次のターンは吹雪。

前期戦った後に型確認できたカバルドンのうち、2割くらいが強制交代技のない怠けるカバルドンでした。

アレはフェローチェが対面で無理矢理舞えるので、身代わりを使って吹き飛ばしがあるかを確認してからゲームメイクしていくのが一番勝ちルートを探しやすいのかなと思いました。


・その他のパターン

大体襷を盾に対面的に扱うことになります。

途中から冷凍ビームを吹雪に変えて使っていたのですが、冷凍ビームじゃ足りないと感じた決定的な場面は、対ムゲンダイナでした。

C207フェローチェの+1冷凍ビームは、H215D116ムゲンダイナに確定耐えされます。吹雪なら確定1発です。

耐久無振りすら倒せないのではムゲンダイナ入りに選出しにくくなるので吹雪に変えたところ、サンダーへの立ち回りも変わって戦い方が安定したという感じでした。


【誤算】

思いついた時は「意外とイケるかも?」となっていたし、実際に使い始めて「結構強いぞこの子」となったのはよかったんですが、大きな誤算がありました。

それは、自分の運が致命的に悪いことです。

カバルドン、サンダー、ランドロスに吹雪を当てられたことが1度もありませんでした。

20回は撃ったんですけどね。

このフェローチェを使い始めてから、7割技の命中率は最終的に2割強に収束しました。低すぎます。

7割で当てれば勝てるから使ってるのに、8割で負けになるんじゃお話にならず、ただでさえ高くなかった順位がみるみるうちに溶けていきました。

このフェローチェを使い始めてからの対戦数は50戦弱くらいですが、ほぼ毎回選出していましたね。ちょっと悲しかったです。


【終わりに】

いかがでしたか?

かなり面白い動きのできる子です。

自分は中々攻撃が当てられずに苦戦しましたが、裏の2匹それぞれを唯一止められるポケモンのどちらかを7割当てたりダイマで殴り合えば倒せるというのはかなり強いことだと感じました。

実際にそのような展開で裏のポケモンで相手の2体を倒して勝利した対戦も何度もありました。


理想的な動きを考えると初手に格闘弱点を呼びたいので、特殊のエスパータイプやゴーストタイプと組ませるのがいいかもしれませんね。

黒バドレックスなんかだとバンギラスを呼びやすくて相性がいいのかも?


pt次第にはなりますが活躍できる子ですので、よければここまで読んでくれた皆さんも使ってみてください。

誰かがこのフェローチェ使って結果残してくれないかなぁ……。


長くなりましたが、ここまでありがとうございました。

また何かの記事でお会いできたら幸いです。

それでは。